2010.04.24

読了『光と物質のふしぎな理論(リチャード・P.ファインマン) 』

ファインマン先生がノーベル物理学賞を受賞された量子電磁力学(QED)を、物理の素人である友人の女性のために、数式を使わずにエッセンスだけ説明しようと試みた著書だ。
いわゆる経路積分やファインマンダイアグラムによる摂動論の考え方が、ほんとに素人にもわかるように書かれている。
大学院の学生に教えるレベルの話題なのだが、素人にわかってもらえるように噛み砕いて伝えたいという、この熱心さは何だろう。
ファインマン先生は、物理学、それも自分の専門である量子電磁力学や素粒子物理学が好きで好きでたまらないのだろうと感じる。ちょうど、僕が半導体、特にイメージセンサの話を誰かに聞いてもらいたくてウズウズしているように。
この本の訳者あとがきにファインマン先生の素晴らしい言葉が載っていた。
先生は、カルテクの卒業式の式辞で、卒業生たちにこう言ったという。
「諸君が科学者として話をしているとき、たとえ相手が素人であっても決してでたらめを言ってはならない・・・・・・あくまでも誠実に、何ものもいとわず誠意を尽くして語ることこそ科学者の責任である」
けだし名言である。

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2009.09.24

息子に贈る言葉

高校3年生の息子は、受験生であるにもかかわらず、勉強もせず、毎日のらりくらりと過ごしている。
自分がいったい何になりたいのかもよく定まっていないようである。
残念ながら、男親は息子とはなかなかうまく行かず、息子との会話は現在は不可能に近い状態なので、文書にしたため、息子とコミュニケーションがとれる娘(息子の姉)あるいはおばあちゃんに託す。


■10年後の自分はどうなっていたいだろうか?

 どんな人間でも食べないと死んでしまう。食べていくためのお金をどうやって稼ぐか。いろいろと方法はあるだろう。
 
① 会社で働く
給与生活である。もっとも一般的な生き方である。
また、個人では、したくてもできない仕事がある。半導体開発、バイオ関連、薬品開発、化学工業など、設備に莫大なお金がかかるとともに、仕事の内容が高度で複雑すぎて、個人ではどうしようもない。そんなときは、会社に入らざるを得ない。

② 自分で会社を興すか、商売をする
良いものをできるだけ安く仕入れ、適切な価格で販売して利益を得る。あるいは、自分で何か(もの、サービス)を作って売る。

③ 医者になる
大学医学部に入らねばならない。

④ 坊主になる
しかし、お坊さんになるにも修行が必要。

⑤ 親のすねをかじる
いつまでも親は生きてはいない。

⑥ 乞食あるいはホームレスになる
その日その日を食いつなぐために精一杯の日々である。
気楽であろうが、さびしく、わびしい日々である。

①は、高卒でもなれるが、今の不況の世の中では、高卒を雇ってくれるところは少なくなっている。工員や単純事務、店員などならあるかもしれない。また、会社に入ってからも大卒と高卒では、給料や昇進に大きな差がつく。会社勤め、特に理科系では、大卒、大学院修了者は、今の世の中では、圧倒的に有利である。

大学に入るには、少なくとも、理系か文系か、どんな学問をしたいのかを大体は持っていないと、行くべき大学が決められない。


■大学とはどんなところなのか

大学は、高校までのように、教科書に載っていることを勉強するところではない。
教科書に載っていることは、すでに学問として体系が出来上がっていることであり、「過去の」知識である。過去の知識をいくら勉強したところで、もう既に存在する知識であるから、新たに社会に貢献することはできない。
大学の本来の役割は、誰もまだやったことがない、新しいことを
自ら研究し、学問として切り拓いて行くことである。

1~2年では、教養課程といって、教科書で過去の知識を勉強し、まず、基礎を身につける。
3年からは、本格的に専門課程が始まり、入った学科に応じた
各種の専門的な勉強をする。まだ、教科書の勉強が主体だが、教科担当の教授によっては、その時々の教科書にはまだ載っていない最新の成果を教えてくれることもある。
4年になると、文科系ならゼミ、理科系なら研究室に所属し、
教授の研究テーマに沿って一人一人に研究テーマが与えられ、調査や実験をしながら、1年かけて卒業論文にまとめ上げる。
もちろん、それまで誰もやったことがない、教科書には載っていない新しいテーマに挑戦する。

理系では、大学4年の卒業研究だけでは十分とはいえないので、大学院に進学し、修士課程(博士前期課程ともいう。2年間)あるいは博士課程(博士後期課程ともいう。さらに3年間)で研究をさらに究めることが多くなっている。


■大学はどこがよいのか

まず、自分が何をしたいのかがありきである。・大学は、自分がやってみたい研究ができるところを選ぶことが重要である。もちろん、入学試験があるので、自分の実力も十分考慮する必要がある。
しかし、やりたいことがあって、それが実現できる大学があるなら、その大学に入学できるように全力を尽くして受験勉強ができるはずであるから、まずは、やりたいことがあるかどうかが重要である。

どこの大学が何を研究しているかは、大学のホームページからたどって、研究室やゼミのホームページへ行き、そこで研究紹介等を読む必要がある。研究室やゼミは、それぞれの教授に所属するため、その教授が行っている各種の研究をPRするために、詳しいホームページを設置しているところがほとんどである。
大学や学部、学科のホームページでは、研究内容が簡単にしか書かれていないことが多いので、研究室のホームページまで行くことがとても重要だ。学科の名前だけで判断すると、実際の研究はかなりずれているということもあるから要注意である。
たとえば、「情報工学科」という名前がついている学科でも、その中の教授が行っている研究は、半導体チップの設計である、ということもよくある。その場合、3年までは情報工学の勉強もするだろうが、4年になって研究室に配属されたら、情報工学とは少し離れた半導体の研究をするということになってしまう。

こうして、研究室、ゼミのホームページをよく読んで、自分の興味に最もよく合う研究をしているのは、どこの大学のどの学部のどの学科なのかということを知る。大学を決めたら、どうすれば入学できるのかを調べねばならない。それには、大学あるいは学部のホームページの入試要項をよく読み、入試科目や配点を知ることが大事である。その上で、模擬試験で、自分の実力とポジションを知り、合格のためにはどこを伸ばす必要があるか、それはどの教科で、どの単元なのかを知り、そこの勉強に力を入れることが重要だ。

数学は、少なくとも数Iの範囲は一番基本になるので、ここだけは歯を食いしばってでも理解し、計算力をつけておく必要がある。
数Ⅱからは公式や解き方を暗記してがんばっても何とかなる。
数学以外の教科は、必死に暗記をすれば何とかなる。
無理に理解しようとせずに、ひたすら覚えてしまうのが早い。

目的は、「大学に入って自分のやりたい研究をすること」である。
だから、今は、暗記中心の勉強に疑問を感じたとしても、とやかく言わずに、ひたすら入試を突破することを第一に考えるべきである。高校の教科の学習内容をいかに丁寧に理解したところで、大学での研究には、ほとんど何の役にも立たない。どっちみち、大学に入ってから、教養課程で、より高次元の体系化を行なった勉強をやり直すことになる。
大学に入ってしまえば、こっちのものである。
そのために、今は、とにかくひたすらがんばる。
暗記であろうが、コツコツと理解しながら進めていく方法であろうが、入試の点数には変わりが無いのだ。しかし、コツコツをやっていくには、もう、残された時間がない。あと3ヶ月でセンター入試だ。
暗記するほうがずっと早い。

入学試験は、本当にやりたいことにたどり着くまでの、単なる途中の、必ず通り過ぎねばならないひとつの標識に過ぎないと割り切るべきである。


■そもそも人間は何のために生きているのだろうか

それは、それぞれの人が考えるべきことではあるが、私は、こう考えている。というよりも、こう信じている。

人生とは、自分の魂(人格と言い換えてもよい)を磨き上げるための修行の場である。究極の目標は、「無償の愛」の実践である。
人は、人生で学び取るべき課題を、前生から今生に生まれ出るときに、自分自身で各種の設定を人生の要所要所に仕掛けてから(=人生のシナリオを作ってから)生まれてくる。しかし、生まれたとたんに、その仕掛け(=シナリオ)のことはすっかり忘れてしまう。
つまり、苦しいことや辛いことが起こっても、全て、あらかじめ自分が、自分自身の成長のために課した仕掛けである。だから、がんばれば、必ず乗り越えられるように作ってある。そのままでは乗り越えられない。必ず、毎回、前よりは少しがんばらないと乗り越えられないように仕掛けてあるのだ。

これは、誰にも証明できない仮説であるが、そう考える(信じる)と、人生で起こるどんな困難にも、勇気を持って挑戦していこうというファイトが湧いてくるし、もともと自分の成長のために、自分で課した課題なのだから、逃げてはいけないという気持ちになる。

人生の中で起こる、どんなことにも、全て意味がある。・
目を見張り、耳を澄ませて、それを感じ取り、つかみ取り、その後の人生に役立てていかねばならない。
決して、逃げてはならないし、同じところに安住していてもいけない。

死ぬ瞬間、「あ~、この世では、本当によくがんばった。」と思いながら、なんの悔いもなく死んでいけることが一番幸せである。

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2007.09.05

合格

Chiakiたった今、娘から合格の連絡が入った。

あっぱれ!
30倍以上の競争に勝ち残った。
えらいぞ!
マンガ家の夢に向かって突き進め。

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2005.02.08

幼稚園から大学院まで

私の住む町にK大学が2009年春を目標に30階建ての高層ビルを中心としたキャンパスを建設するらしい。
幼稚園から高校までの一貫教育と新学部・大学院を設置するとのこと。
既に3万人近い学生数を誇るマンモス大学だが、30階建てのビルとは恐れ入りました。
でも、やっぱり緑の中の広々と落ち着いたキャンパスに憧れるなぁ。

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